構医NEWS

生命科学情報(構造医学を含む)を
構医研の視点でピックアップし、紹介いたします。

東京学術会議のお知らせ

Jul.12,2019

【予告】第24回日本構造医学会 東京学術会議

日本構造医学会は、令和元年10月13日、通算24回目となる日本構造医学会東京学術会議を学士会館にて開催する。
近年最多の演題数となった昨年度大会からさらに演題数が増え、より多彩な内容を予定している。
今大会の特長は、困難な現状に対する創意工夫が身近に感じられること、そして臨床者としてのこれまでの歩みを総括するような実直な省察が多く見られる。

胸郭過拡張について

Aug.30,2018

換気障害と胸郭過拡張に関する構造医学解析

胸郭過拡張が換気能を低下させる原理を、日本構造医学研究所長吉田勧持が概説した。
出典 : 地球環境問題医療者会議(2018.7 第3講) / 掲載許可 : 構造医学研究財団

ネフローゼ症候群の一症例

Jul.31,2019

ネフローゼ症候群の一症例

この症例報告では現代医療では完治しない病に罹患した患者の治療や闘病の様子だけでなく、身近な存在である妻の闘病生活に寄り添うことを通して得た「診療者として自分がどこまでできるのか」という視座も綴っている。

ヒト歩行モデルの研究における構造解析の学習

Jul.25,2019

ヒト歩行モデルの研究における構造解析の学習

この論文ではヒトが二足歩行をする際のメカニズムをロボットで再現することによって、歩行解析を試みている。
構造医学が発見した、直立二足歩行の重要な要素である恥骨クランク及び二足ジャイロ機構を再現したロボットは、歩行を達成できなかったが、転倒の様子から著者は膝関節に着目した。

不明熱(成人スチィル病の疑い)を患って‐構造医学からのアプローチ・臨床報告‐

May.28,2019

不明熱(成人スチィル病の疑い)を患って‐構造医学からのアプローチ・臨床報告‐

成人スティル病とは国が指定する難病疾患の一つである。平癒ではなく寛解と再燃を繰り返し、現在もなお根治療法は確立されていない。
著者本人は38℃を超える慢性的な高熱、関節のこわばり、下血、全身に及ぶ皮膚炎など様々な症状に苛まれ続けた。ステロイド治療をせずに寛解へと至った経緯を綴る。

過去の記事はこちら
学から術への道 軟組織の対応と処置 ―症例 右アキレス腱完全断裂

Mar.25,2019

学から術への道 軟組織の対応と処置 ―症例 右アキレス腱完全断裂

アキレス腱完全断裂は一般的な治療として観血的治療(手術)と保存的治療に分けられるが、患者は腱の離断部が4cmあり手術は免れないように思われた。
しかし実際は受傷後2ヵ月でギプス・松葉杖を使用しない安定歩行が可能なレベルまで回復した。その経緯と著者がレオロジー特性の観察から見出した道具の本質と処方における心得を紹介する。

網膜色素変性症と頭部冷却療法

Feb.28,2019

網膜色素変性症と頭部冷却療法

網膜色素変性症とは、日本では数千人に一人の割合で発病する難病である。発症の時期は様々で、高齢になってもある程度の視力を維持する症例もあれば、壮年期頃には視力を失う例も存在する。
患者は3歳で網膜色素変性症の診断を受け、10歳時に本人を前に「将来的に必ず失明する」旨の宣告を眼科医からなされた。著者(歯科医)は女児の母親の歯科治療を行っていた経緯から網膜色素変性症について相談され、母親の申し出を受けて、女児への生理冷却療法を開始した。

高エネルギー外傷における連続氷冷法の体験

Jan.30,2019

40m落下事故|高エネルギー外傷における連続氷冷法の体験

地上約40mの断崖から9歳男児が落下した。すぐさま病院に搬送された男児には通常処置に加え、独自に85時間に及ぶ頭頚部への連続氷冷が行われた。頭頚部から発生する熱量はすさまじく、20リットルの氷が4~5時間でみるみる溶け去ってゆく。 その氷冷を施したのは麻酔認定医であり、落下した男児自身の父であった。

すい臓がんにおける特有遺伝子の機構とHDAC阻害剤について

Jan.8,2019

すい臓がんにおける特有遺伝子の機構とHDAC阻害剤について【外部研究】

東京医科歯科大学大学院の田中真二教授と島田周助教らにより、すい臓がんに特有の遺伝子の発現が変化することで悪性化する分子メカニズムが明らかにされた。

甘草エキスの可能性について

June.20,2018

外用途としての甘草エキス全抽出物の可能性

細菌性の炎症や虫刺されに対し甘草エキス全抽出物を体表塗布した症例報告。
本論文の特長 : 経口用途が主体の甘草エキスを外用途に応用した点、単一成分(グリチルリチン酸)にのみ着目し美容液等に用いられる例は多いが、全抽出物を使用した点で、本論文は画期的である。
- 加藤進 : 第22回日本構造医学会東京学術会議論文集(本稿)(2017) p.4-8

所長論文「側弯症の演繹解析」

May.18,2018

所長論文「側弯症の演繹解析」

近年本邦において幼少青年期の異形成長として問題となっている特発性側弯症を含む構築性側弯形成の機序について、当研究所における臨床観察結果や、系統発生の問題、さらには、比較個体発生を検討し、これに対して演繹解析を行うことでそのメカニズムや諸発の臨床的影響に対して論じる。

所長講演「歯科と構造医学」

Dec.20,2017

所長講演「歯科と構造医学」

構造医学の初学者がつまづきがちな「構造主義」「帰納と演繹」という用語にはじまり、誘導寛骨フライホイールや姿勢制御に関する演繹解析を実際におこなってみせ、心疾患への処置に帰結する流れは、講演ならではの噛み砕いた表現となっている。

鳥取大学入試に出題

Aug.1,2017

鳥取大学入試に出題

吉田勧持所長著「構造医学の原理」序文が鳥取大学入試に出題。物理学を背景にもつ著者が、短い序文の中で、生命の本質を洞察する。

構造医学とは

構造医学とは、現代医学と伝統医学を補完する医学です

構造医学は、プラズマ・界面物理学者である吉田勧持(理学博士・医学博士)が提唱した医学です。

例えば社会学と工学、経済学と心理学など、異なる専門分野をもつ研究者同士が交流し、知見が交わることで新たな視点や考え方が得られ学問が発展することがあり、境界学あるいは学際研究と言われます。
本国の歴史を見ると、1960年頃に専門分野の垣根を越えて交流することの意義が明確に意識されはじめたことで、様々な専門家を集めて研究を行う組織・機関が多数設立されました。
これらはシンクタンクと呼ばれ、1970年に最初の隆盛を迎えたことからシンクタンク元年とも名づけられています。
日本構造医学研究所はこうした時代の潮目に生まれました。

構造医学を知りたい、実態を確かめたいという声は患者に限らず多くあります。

構造医学の考え方や理論体系は、専門書や一般書として早くから公開され、その臨床経過は日本構造医学会をはじめ様々な学会・研究会で発表され、その論文は2009年までは学会誌として一般書店でも販売されていました。
現在も国会図書館はじめ様々なチャンネルで入手し読むことができ、国立研究開発法人科学技術振興機構にも正規論文として収載され、当事務局からも学会員に限らず一般販売可能です。
また、セミナーや市民講座等で、提唱者と直に話し学ぶこともできます。

構造医学とは何かを知ろうとするとき、これらの情報に触れることが、的確かつ最も労の少ない方法ですが、複数の専門分野をまたがる学際研究の宿命として、医学者には数理的過ぎ、理学者には実践的過ぎるきらいから、敬遠や誤解を生みやすいのも事実です。
演繹論による論理展開も、帰納論に基づく医学エビデンスの流れには理解されにくいものです。

一例を挙げれば、構造医学が、物理学者により創設された医学であることから、F=maに象徴される力学へのイメージとあいまって、人体構造を力学的・工学的に解析したもの、バイオメカニクスの類型分野であるかのように捉えられることがあります。
しかし実のところ、構造医学の「構造」とは、力学的・あるいは幾何学的構造ではなく、現代思想のひとつである「構造主義」に由来したものです。
よって構造医学を学際的な側面から定義する場合、「物理工学と医学を横断分野として人体を解析し、その包括的な手法として構造主義を用いるもの」となります。

「構造主義」とはソシュールの言語学を祖とし、1960年代、人類学者のレヴィ=ストロースによって普及したものであり、哲学、あるいは方法論に分類され、その内容は多数の専門書があり難解ですが、しかし提唱者である吉田勧持は、こうした定義と説明の連鎖を迂回し、医学の本質である「人の健康に資する」という目的を見定め、前述の日本構造医学研究所とともに付属臨床施設を開設し、40年近くにわたり臨床を続けてきました。

1Gという正常重力の場を基軸として構造医学が解き明かした命題は、多くの学際研究同様、時に従来の専門分野と干渉し、あるいは矛盾するパラダイム(説明体系)に遭遇することで、ある種の摩擦や誤解を避けられませんでした。
それは学際研究が推し進められる原動力でもありますが、構造医学が「完全な医学」あるいは「現代医学に反する医学」ではなく、「現代医学と伝統医学を補完する医学」であることは強調されるべきです。

構造医学は創設早期から様々な形で世に問いを投げかけ、その成果は整形外科領域や歯科領域のみならず二足歩行ロボットのアルゴリズムや人工関節等の理工学分野にも取り入れられ、また、交通外傷の応力解析にあっては法曹への提言として採用されています。
構造医学の治癒成果や理論的整合性に賛同を覚える臨床家も徐々に数を増していき、毀誉褒貶の歴史を越えて、いまでは全国に1100名近い医学会員を擁する日本構造医学会が活動を続けています。

ひとりの物理学者が起草した構造医学は、安全性を最重視し、多数の臨床家による40年近い平癒成果の歴史を得て、向後も医療と福祉に貢献します。

PAPER

日本構造医学会が発行する論文集及び季刊誌

学術会議 論文集

日本構造医学会 論文集

日本構造医学会における一般演題の論文集です。
2010年の第15回学会以降、開催回ごとに毎年発刊しており、開催回によってはバックナンバーの取扱いもあります。
日本構造医学会への会員登録がない場合も購入可能(非会員誌価)ですので、興味のある方は事務局へお問い合わせください。

学術会議 論文集

季刊 構造医学

専門分野の垣根を超えた学問再構築の第一頁となることを目指し、日本構造医学会の機関誌として1995年に創刊され、2009年までの15年間・57巻にわたり発行された季刊誌です。
第14回までの日本構造医学会一般演題論文に加え、構造医学に関する様々な記事や付属臨床センターで奮闘する医師の診療録等を掲載しています。

現在、学術情報の一部オープンアクセス化を目指して、
論文集及び季刊誌のバックナンバーの中から論文等を抽出し、
随時本ホームページ上で公開を進めております。
TEXT

構医研での研究を基礎に人体を解析した教書

構造医学の原理(基礎編)

構造医学の原理 ― ヒトの直立と歩行から ―

主な内容

物理学者としてNASA(米航空宇宙局)の研究にも関わった著者が、理論解析に基づいて、人体を構造的に研究する。人間の骨格、筋肉、内臓、体液を重力との関係から捉え、病的状態の発生メカニズムおよび治療法を体系づけた1冊。

構造医学の臨床

構造医学の臨床

主な内容

「構造医学の原理」の応用としての臨床編。臨床応用された多くのデータを基に、各領域の疾患例からその構造医学的考え方で演繹し、難治性疾患に対するアプローチや整復手技、応用テクニックを概説する。

構造医学解析Ⅰ

構造医学解析Ⅰ

主な内容

ヒト平衡系のバイオメカニクスを理論解析。第1部では顎関節について、第2部ではウエイトベアリング(仙腸関節)、股関節、恥骨などの機能、その複雑なメカニズムをみごとに解明する。

男女対照 生体の構造とデザイン

男女対照 生体の構造とデザイン ― いま明らかとなる人体の驚異 ―

著 : アレグザンダー・シアラス
邦訳・監修 : 吉田勧持(日本構造医学研究所所長 / 医学博士・理学博士)

主な内容

アナトミー、アートと最新のCG技術をドラマチックにコラボレート。誰も見たことがない、驚異のアーティスティックな人体透視アトラス。医療関係者、教育関係者、写真・美術家、学生から一般まで読者対象は広い。各図書館や待合室でも必備の1冊。

カラー図解 ムービングボディ

カラー図解 ムービングボディ ― 動きとつながりの解剖学 ―

著 : クリス・ジャーメイ
補遺(アナトミートレイン) : トーマス・W・メイヤーズ
監訳 : 住岡輝明(構医クリニック新水前寺所長・医学博士)

主な内容

筋骨格系、関節、組織などの解剖生理、動作時のメカニズム、さらにアナトミートレイン(解剖学的つながり)についてカラーで図解。構造的治療法へのホリスティックなアプローチに役立つメタファーについて概説、セラピスト・学生必見の書。

BOOK

構造医学を平易な言葉で紡ぐ書籍を通じて構造医学の扉を開いてみませんか。

構造医学の原理(基礎編)

構造医学 ― 自然治癒のカギは重力にある! ―

吉田勧持著(日本構造医学研究所所長 / 医学博士・理学博士)
産学社 エンタプライズ
価格(消費税込) ¥1,944

主な目次

"不断の動き"それが生命の本質である。機構解析により医の分野に一つの基準の場を設け、生理的か非生理的かを判定して疾病の診断や臨床へ応用する例を展開。「構造医学」へのガイドブックとされる1冊。

『歩行』と『脳』

『歩行』と『脳』

吉田勧持著(日本構造医学研究所所長 / 医学博士・理学博士)
産学社 エンタプライズ
価格(消費税込) ¥1,728

主な目次

毎日歩くことがいかに人間にとって生理的か―脳の形成や血圧、心拍数の化学的定義なそ既成概念を払拭する独自の理論を展開するなかで、痴呆症や高齢化問題など身近な社会問題へも鋭くメスを入れる。歩行の伝道師が、いま核心を語る!

構造医学事始

構造医学事始 ― 歩きと冷やしの診療奮戦記 ―

住岡輝明著(構医クリニック新水前寺所長・医学博士)
産学社 エンタプライズ
価格(消費税込) ¥2,160