構医研の沿革をご案内いたします。

沿革

日本構造医学研究所及び構医研究機構の歩みです。

主な出来事
1970年代 澤瀉久敬先生の薫陶を受け、中川米造先生、ネルソン氏(有酸素運動研究者)、アンダーソン氏(微小循環動態の研究者)から影響を受けた吉田勧持(構造医学創始者,医学博士・理学博士)が、その後、酒井恒先生(解剖学者)に手ほどきを受け、高木健太郎博士(生理学者)より生理の視座を教示される。
また、米田一平博士に医の心得を学ぶ。
1980 日本構造医学研究所および付属臨床センター設立。
1980 「応用解剖学としての生体機構学が捉えたヒトの活動について」研究開始。
交通外傷の応力解析。
1981-1984 米軍軍医数名が患者として来院したことを機に医事交流開始。米軍軍医から戦傷者療養、手当て、物資欠乏状態における療養管理、後遺症等について教示され多大なヒントを得る一方、当時臨床センターで実施していた氷罨法を指導。 その後米軍軍医より、氷罨法の負傷者並びに後遺症患者への著効に関するフィードバックがあったことから「生理冷却法の理論的整備と実施要領更に弊害について」の検討を開始。さらに米空軍軍医らに対し、眩暈と耳鼻咽喉領域に関する意識障害に対して、耳介側頭神経ならびに大耳介神経領域特有の反応について耳鍼法を含めて指導する。これについても良好な反応であったという報告を受けた。
1981-1985 頭頚移行部と三叉神経の状況について解剖学的・臨床的意味を考慮しまとめる。
1. 閾(値)の変容についての考察
2. 硬膜(髄膜)脳髄反射(反応)の発見(耳介側頭神経ならびに大耳介神経領域特有の反応を含める)
3. 対性反応から演繹した脊髄の捩れに対する膜の持つ緩衝制御機構(歯状靭帯と終糸・硬膜反応)の解剖学的理解(臨床観察から得た生理の視座)
1982 グラビコーダー(重力測定記録装置)及びソビエト製赤外線計測装置を導入し、姿勢と重心変動の研究を開始。同時に姿勢変化に伴う当該表面から後頚部の温度分布の変化を計測し、関連性の検討開始。
1982-1983 血液還流系と血管内での流体現象の研究に着手。東京女子医科大学廣澤教授(当時)の意向を受けて来所した循環器科・心臓血管外科医数名に対して、立位では心拍出量の決定因子が左心室容量よりも大動脈弓内残存血液総量であることを流体力学の観点から概説。2年にわたり意見交換。
これを契機として、1985年、オリンパス社製「平行光路単体物型」実体顕微鏡システムを導入し「鏡下による微細血管の観察と還流系循環」の研究開始。
1983-1989 キャビテーションと不対電子の挙動ならびに脳の異常な興奮に対する地面シャント(アース電導[地表導電]の効果確認《脊椎動物の実験を通して》)
1984-1985 熊本大学(体質医研)の方々と研究・意見交換をしつつモンゴロイドの形態変化について研究を進めた。(咬合平面形成メカニズムの数理解析等)
頭蓋容量に対する脳の位置補完機能について。
1984-
頭軸圧頭頂動揺試験機
ロードセル式慣性微効果型頭軸圧頭頂動揺試験機の設計、製作を開始。
この試験機により頭位軸慣性平衡系の実在と効果領域の実証に加え、技法としての頭軸圧法の適応角とその負荷量・施行時間と反応効果などの基礎的検証が進んだ。
また動揺域と微振幅(動)が頭頚部体表発熱と発汗に影響し、時間とともにわずかながらも放熱機序が高まる傾向と、加圧後に脊柱長の増大傾向がはっきりと確認できた。
試験機ロードセル精度は100分の1mm、1000分の1g。
骨塩量ならびに骨強度の強化と微小重力空間に置ける骨塩量低下の抑止に寄与することが別の研究機関によって確認された。
1984- OHMEDA SAYH00241(血中CO2、O2、その他数種のガス検知並びに血中濃度動態計測装置)を導入、各状態における血中ガス濃度を測定し、安静時、運動時、瞑想時並びに各姿勢時における変化と食事項目による変化の研究を開始。
1986 関節潤滑に対する理論と実施状況を熊本県保健医協会で発表し、整形外科医数名に対し臨床実施要領を教授した。(工学系潤滑理論の生体への応用研究)
1987 研究成果の原理部分と考え方として所長が執筆した「構造医学の原理」が出版。
1987 Finapres BP Monitor OHMEDA2300(非侵襲的血圧モニター)を導入し、年齢、性別、体型、その他各負荷状態における経時的に計測し、各応答の同時分析の研究を開始。
1988 ニコン社製高精度THERMAL VISION LAIRD3A及びオリンパス社製倒立型システム顕微鏡IX70を導入し、精度を高めた各種追試に着手。
1989 臨床医療者に向けた「構造医学の臨床」が出版。
1990 「局所脳冷却による態様変化の観察」を研究開始。
1990-2000 フィールドにおける計測、観察と臨床センターでの患者態様との比較を行い、理論上での問題点の整理と、実際との整合性の検討を行う。
1991 所長が歯科界との交流で得た知見や各種装置によるバイオマテリアル研究結果の知見に、論理思考の在り方を加味してまとめた「構造医学解析Ⅰ」が出版。
1992 生命体(個体)の形態と生体膜の研究のため「微分干渉顕微鏡」「黒体反応式赤外線反応動態カメラ」「X線、紫外線ぞう感システム」を試作し、「電離体の微生物や血球等に与える影響」を研究開始。
1993 局所脳冷却装置の基礎研究開始。
研究所の主要テーマ「環境生態系の捉え方の基礎」として、微生物と細菌を題材に観察研究を開始し機能水学会等で発表。並行して実用化研究開始。
1994 水前寺診療所開設。局所脳冷却装置の実用化研究開始。
1996 平成8年度厚生科学研究に参加。医科からみた咬合治療の展開として、「三叉神経系の端末からの侵襲が全身に及ぼす影響―犬における咬合破壊現象―」等の意見交換を行う。
エンタプライズ社より運動器の損壊メカニズムを経時的にまとめた「損壊の進行パターン図 - 経時性をとらえて -」を7月に出版。
1997 水の浄化方法及びその装置についての特許を取得。
1998 微生物の不活性化・破壊方法についての特許を取得。
上位頚椎の位相と頭蓋領域の疼痛(頭痛等)領域の相関ならびに硬膜(髄膜)脳髄反射(反応)による脳位相偏位を、臨床実際に活用できるレベルまで表記しまとめた「上位頚椎の投射領域図」を4月にエンタプライズ社より出版。
1999
「構医クリニック新水前寺」診察室の様子
局所脳冷却装置の特許取得。
閾変容の臨床への応用。
1999 構造医学の目的を一般・初学者向けにまとめた「構造医学~自然治癒のカギは重力にある!~」が出版。
2006 姿勢が身体に与える効果について追試研究。
2006 長年の歩行の研究と実践、向後問題となる脳機能と脳冷却の関連性や認知機能と運動(歩行)や局所脳冷却との関連性等の観察結果をまとめた「歩行と脳」が出版。
2006 「生体の構造とデザイン」邦訳版が出版。
2016 一般財団法人 構医研究機構設立。日本構造医学研究所を管掌。