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骨格と脳(子どもにおける脳力変化)

骨格と脳(子どもにおける脳力変化)

2020.06.30

筆頭発表者である菅沼医師は、授業中座っていられない、字がうまく書けないなどの主訴を持つ児童を診察し、非荷重を治す体操指導をきっかけに症状改善に導いた。
「世の中の落ち着きのない子どもたちの中には、骨格面を解決していけば落ち着ける子どもたちがいるはずだ」という持論に確信を持った氏は、骨格が脳の発達や握力・耳温・体内酸素濃度に関与しているか調査した。
発達相談・指導教室わいわいアリスの協力のもと、発達に問題がある、またはその疑いのある児童9名に、最初の1ヵ月は骨格矯正の体操および歩行・局所冷却、2ヵ月目以降は前述に加えてワーキングメモリーのトレーニングを行うよう指導し、3か月間での変化を観察したところ、発達検査では視空間性ワーキングメモリーと視知覚機能の改善、耳音平均値の下降、握力の上昇が認められ、これらに骨格が関与しているとの考察に至った。

< 出典 > 著 者:菅沼 加奈子(医師・長野県)、今尾 光子(わいわいアリス代表)、今尾 明日香(わいわいアリス指導員)
掲載誌:第二十回日本構造医学会 東京学術会議に十周年記念大会 論文集, 2015.10.4
(所属・肩書等は発表当時)

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